
| 著者 | 大津 透 著 |
|---|---|
| 通し番号 | 新赤版 1827 |
| ジャンル | 書籍 > 岩波新書 > 日本史 |
| 刊行日 | 2020/02/20 |
| ISBN | 9784004318279 |
| Cコード | 0221 |
| 体裁 | 新書・232頁 |
| 定価 | 本体840円+税 |
中国の王朝が隋から唐へと移り、朝鮮半島から戦火が迫る。古代日本の律令国家は、そうした極度の軍事的緊張のなかから生まれた。国土防衛と権力集中への模索から、海を介した人々の知的交流、制度にとどまらない文明の継受によって、独自の国制を築く過程を描き出す。東アジアを舞台とした、「日本」誕生のドキュメント。
大津 透(おおつ とおる)
1960年生まれ.東京大学大学院人文科学研究科(国史学専攻)博士課程中退
現在―東京大学大学院人文社会系研究科教授
専攻―日本古代史
著書―『律令国家支配構造の研究』『古代の天皇制』『日唐律令制の財政構造』『日本古代史を学ぶ』(以上、岩波書店)、『日本の歴史06 道長と宮廷社会』『天皇の歴史01 神話から歴史へ』(以上、講談社学術文庫)、『日本史リブレット73 律令制とはなにか』(山川出版社)、『律令制研究入門』(編、名著刊行会)、『日唐律令比較研究の新段階』(編、山川出版社)ほか
目 次
はじめに――鬼ノ城にて
第一章 遣隋使と天皇号
中国統一と朝鮮、倭/「未開」の使者/冠位十二階と憲法十七条/『日本書紀』にのらなかった「日出づる処の天子」/対等外交の断念/天皇号の成立/「スメラミコト」と「天皇」
第二章 東アジアの緊張のなかでの権力集中
律令国家建設の出発点/太宗と倭国――唐の朝命を拒む/権力の集中へ/大化の改新/外交方針の模索/百済の滅亡/白村江での敗戦と国土防衛/高まる緊張――遣唐使の中断/近江令とは?
第三章 律令制の形成と「日本」
羅唐戦争――対立の一〇年/対立の影響/律令の編纂/浄御原令の意義/「日本」のはじまり/大宝の遣唐使――国際的緊張の清算をめざして/祢軍墓誌のなかの「日本」
第四章 固有法としての律令法
大宝律令と養老律令――八世紀の国制をさぐる/唐の律令、日本の律令――差異と共通点/接ぎ木された「文明」――古代日本の国家構造/戸籍と班田制/調庸制――その歴史的背景/税の宗教的な意味/律令国家のフィクション
第五章 官僚制と天皇
位階――貴族制的秩序/二官八省制――太政官の強い権限/四等官制――マヘツキミの職掌分担/「宣」の世界――音声の呪術的機能/天皇の服――なぜ規定されないのか/神話と儀礼――天皇統治の正統性
第六章 帰化人と知識・技術
律令国家のなかの帰化人/古代日本の帝国構造と技術/文化的背景――民族の移動と融合/南朝系の知識と情報/文書行政と史部
第七章 吉備真備と「礼」
真備町の風景/典籍の将来――養老の遣唐使/体系的な収集と修学――「礼」と「歴史」/「礼」による文明化/天皇の衣服にみる「礼」受容/玄昉の仏典将来/ふたたび入唐
第八章 鑑真来日と唐風化の時代
唐招提寺の木彫像から/来日の実現まで/唐風化としての天皇受戒/具足戒を授ける/経典、戒律の将来/仲麻呂政権の評価/新しい学制/尊号から漢風諡号へ/年中行事のはじまり――親蚕・籍田と卯杖儀礼
おわりに
桓武天皇の郊祀/桓武の中国化と春秋学/弘仁年間の儀式整備/天皇制の唐風化と『貞観格』/律令制の展開と「古典的国制」/唐文化の意義
参考文献一覧
あとがき
図表出典一覧
索 引
(文章来源:中古史研究资讯微信公众号)